諸問題について

 
難しい問題なので、コメントを控えていましたが、考えはないわけではないのと、technoさんへのコメントとして書いてみることに。

私もMCRを知って活動をはじめた頃は、本当にこれは生徒が作ったマシーンなのだろうかなんて疑問は当然ありました。
ただ、やはり参加人数や大会の開催時期・時間を考えると、そういったことの判定や規制を行うのは困難だろうなぁと思うわけです。
 
そういった中で、もちろん勝ちたい思いはあるわけですが、自分なりの活動をしていくしかないと思います。
 
私の場合、4年前にMCRをしり、当時活動していた生徒に色々教わりながら、どんなマシンにしたら速いのか、プログラムをどのように改良すると完走するのかなど一緒に考えていました。その頃は、3端子レギュレータの存在も知らずVer.3のキットを使いサーボも標準のママでやっていました。
今考えれば勝てるわけもないですよね(笑
 
最近は、まず自分が本格的に大会に参加しました。(とはいっても電子的な能力は低いためキットベースなのですが・・・)
その理由としては、生徒が息詰まったときに的確にアドバイス(答えを教えるわけではなく考え方や注意すべきところ)できるようにと言う考えからです。
そんな活動の中で、今年度はラッキーにも全国に一人行くことができました。(他の地域に比べるとまだまだタイム的に遅いから勝てたというのはありますが)
彼は本当に熱心で、毎日早朝1時間、放課後3時間活動し毎日講習会マニュアルを読んでいました。
ただ、彼も電子的な部分や機械的な部分は知識が薄く、モーターボックスの設計の仕方(バックラッシやピッチ円)やドライブ基板の仕組みについて教えたこともあります。
プログラムについては、どうしても見つけられないバグを一緒に探したことは2〜3回ありますが、処理的な部分は全て彼のオリジナルです。(キットベースですが)
全国大会では、ラジコンサーボから自作DCサーボに切り替えたこともあり車体の整備不良で予選通過することは惜しくも逃してしまいましたが、トータルで見れば本当にすばらしい取り組みだったと思います。その頃には、機械的な設計もポートの設定やサーボ制御のプログラムなども理解し、あまりアドバイスもなく彼自身がやっていました。
 
私たちの地域は、他の地域に比べ、勝敗よりも取組を楽しむという雰囲気があり、大会自体も和やかな雰囲気です。そのため、合理的に強豪チームのマシンを分析し、勝てるマシンに集中して作れば勝てるという部分はあるかもしれません。が、本校の生徒でも多いのですが、外装など速さに関係ない部分にこだわる生徒が結構いるのでタイム的には他の地域と大きく開いていると言うことがあります。
 私自身の方は、何とか全国でも戦えるようになっては来ましたが、強豪高校がそろう地域に行けば、高校生にも勝てないし未だに地区予選も突破できないマシンです。
 
先日、同じ職場の先生がある工業高校(MCR強豪高校)に見学に行って来たのですが、その活動を聞いて唖然としました。毎日2時間、土曜8時間、制作費などはほとんど自腹で、中には自分で回路を設計し外注する生徒もいるそうです。もちろんマイコンカーだけではなくさまざまな競技、コンテストで結果を残されています。
本気の度合いが違うなぁと感じました。
 
この取り組みを聞いて、活動の方針を更に考え直しました。まずは1年生の頃から毎日残って基礎知識の勉強と基礎的な工作能力の育成を図る。これまでは文化部だから〜と、運動部に比べると活動の時間も短くやはりこれでは結果は出せないと考えたからです。
強い運動部の活動&結果に負けない内容の活動&結果にするためにはやはり、それなりの努力が必要であると考えたわけです。短絡的ですが。
 
これがまず今年の目標です。

大会ですし、お金もかかる、教育でもすぐ結果を出さないと・・・と言う時代で、勝ち負けにこだわるなというのは難しいですが、自分の中で何を考えMCRに取り組むのか、これが重要だと思います。
 
もし自分では大会に参加する気力がないと思うのであれば、後輩の指導に当たるのもいいでしょう。
tmkさんのように、自分も取組ながら後輩の指導を熱心にし、充実した活動をしている学生もいますしね。
 
理想と現実をぴったり重ねるのは難しいですが、考え方一つで、より充実した活動を行うことは可能です。
 
私の中では、当然、勝てれば嬉しいですが、勉強し続けるための要素としてのマイコンカー
 
この先負け続けたとしても、大会がある限り続けていくと思います。
また、ある先生のように中高生対象のローカル大会開催運営に携えればと考えています。
 
追記
 
最後に、technoさんのような熱意のある学生は本当にすばらしいと思います。
その熱意を、勝てばうれしい負ければ悔しいというのは当然ですがそれだけではなく、自分が何を学べたのか、後輩に何を残せたのか、そういった経験を積み重ねることに生かしてほしいと思います。
私もまだまだ経験不足でうまく考えがまとまっていませんが、本当に有意義な取り組みとは、そういうところにあるのではないかと考えているところです。